企業出版のメリット。それは著者自身が〝出版の目的〟を決められること

出版費用を版元が負担する商業出版の本づくりは出版社主導の本づくりが基本です。出版社は編集者が立てた企画にかなう著者に執筆を依頼します。そのため出版の目的は出版社サイドが決め、著者はその目的に合意できた場合にコンテンツを出版社に提供して本づくりが進んでいきます。

一方、出版費用を著者が負担する企業出版の本づくりは著者主導の本づくりが基本です。出版の目的を著者自身が決め、その目的に沿った本をつくれるのが企業出版の魅力です。

出版の目的がなければ本づくりがはじまらない

逆にいうと、出版の目的がなければ企業出版のスタートラインに立てないということでもあります。

本を出して有名になりたい、出版社から営業されたのでなんとなく……そんな漠然とした思いから動き出してもいいのですが、出版の目的がない場合は企業出版を成功するのは難しくなります。

なぜなら、企業出版の本づくりは出版の目的を著者、編集者、ライターの三者が共有し、その目的に向かって進むことではじめて成功に近づけるからです。

書籍ライターの現場目線で書籍づくりに取り組みやすいのは、著者自身が「何を目的に本を出したいのか」を明確に理解しているケースです。著者の目的意識がはっきりしていると書籍一冊を貫く軸を見つけやすく、そうするとタイトルや構成の流れをつかみやすく、読者を意識した内容の原稿を書きやすくなるのです。

出版の目的がなければ企業出版の本づくりははじまらない――企業出版を検討している方はこの点を念頭に置いてもらえたらと思います。

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