書籍の価値は内容で決まる

本という媒体の価値は、物理的な制約の中で一定の目的をもとに編まれた文章の質で決まります。

もちろん表紙のデザインや文字の組み方、紙質など、モノとしての本の価値を高める工夫はたくさんあります。しかし著者が持つノウハウや経験を、それを求める読者に届けるという書籍の本質的な価値を左右するのは、文章で構成された内容自体にあることは間違いありません。

ベストは、著者自身が書くことである

そこでひとつの課題が生じます。

企業出版として出す本の文章をいったい誰が書くのか? ということです。

書籍ライターとして70冊以上のいわゆるゴーストライティングを担当してきた私がいうのもなんですが、ベストは著者自身が書くことです。

文章が少々荒っぽくても、全体が大きく破綻していない限りはかまいません。一文が長く、勢いのままに書かれたような文章は確かに読みにくいかもしれませんが、そうした文章は著者の〝伝えたい〟という思いが発露した結果だと思うのです。だから思いがこもっている。読者に伝わる何かがある。

反対にライターが書いた文章はきれいにまとまりすぎていて、心に響くものがなかったりすることもあります。

著者自身が書いた文章の場合、単語の一つひとつにまで明確な意図や思いが込められています。時には意味を重視しすぎるがゆえ、内容が難解になることもあるでしょう。それが読みにくさの原因のひとつであると語る出版関係者の無責任な声もありますが、その表現を選んだという著者の背景に思いをはせるのが読者の醍醐味でもありますし、その著者の思いを少しでも読者に伝わりやすく工夫するのが編集者の役割でもあります。

ライターに執筆を依頼して企業出版を成功させるために

さておき、そういう思いのこもった文章をライターが代筆で書くのは簡単ではありません。著者とライターの相性が合わなければ、取材をいくら重ねても、著者にとっての〝かゆいところに手が届く文章〟には至らない可能性もあります。

しかしながら、多忙な著者が書籍を執筆する時間を捻出するのは難しいことが多いはずです。そもそも文章が苦手な人もいるでしょう。

そこで現実的な方法として、ライターに話して代筆してもらうゴーストライティング(書籍ライティングやブックライティングともいいます)という手段があるのです。

企業出版を専門にする出版社の中には、書籍ライターが書く前提のパッケージを用意しているケースもあります。

もちろん書籍ライターに依頼するメリットも数多くありますし、上記でも少しふれたようにデメリットや課題もあります。

仮に企業出版本を書籍ライターに書いてもらう場合、メリットやデメリット・課題をよく理解したうえで、書籍ライターに依頼する際のポイントを抑える必要があります。そうした準備を整えてこそ、成功する企業出版が実現するのです。

本ブログで以降、企業出版本を書籍ライターに依頼するメリットやデメリット・課題、書籍ライターに依頼するポイントをシリーズでお送りしていきたいと思います。